NPOで給料が上がった事例紹介
いくつかのNPOで給料が上がった事例をピックアップしてみました。
認定NPO法人フローレンスさんの事例
東京で病児保育事業等を中心に事業を展開しているフローレンスさんは、組織的なスタッフの処遇改善を行い、一定の役職に応じて平均額を算出し、給与体系を見直す手法で、全スタッフの給料アップを実現されたようです。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000053.000028029.html
「やりがいと共に、より安心して働ける職場に」という方針を掲げ、経営者や社員の皆さんが一丸となって成し遂げられた、素晴らしい成果です。
認定NPO法人フローレンスさんの基本情報は、以下の通りです。
職員数 604人
売上 約27億円
財源構成 補助事業52%、自主事業38%、寄付収入6%
出典:アニュアルレポート2018https://florence.or.jp/files/data/annualreport2018.pdf
NPOの中では、非常に規模が大きく、設立時から増収増益傾向であることで、職員の皆様に還元できる、よい流れを実践されています。
私が勤めていたNPO
私は大阪で病児保育を行うNPOで、正社員として6年程勤務経験がありますが(現在は退職)、在籍中、段階的に給料が上がった事を経験しています。
私が在籍していたNPOの情報は、以下の通りです。
職員数 約70人
売上 約1.2億
財源構成 自主事業77%、寄付収入18%
出典:アニュアルレポート2018https://nponobel.jp/wp-content/themes/nobel/assets/file/annual_report/annual_report2018.pdf
私が勤務していたNPOは大阪に事業所がありますが、東京でなくても、給料を上げることは実現できると感じています。
その他の団体でも、NPO職員で勤務者で給料アップを経験をされた方はいらっしゃるので、NPOには努力次第で給料を上げる余地は、十分あり得ます。
給料を上げるための2つの方法
NPOで給料を上げるには
- 団体の収入を増やす
- 個人のスキル等を上げる
という2つの方法がありますので、それぞれについて解説していきます。
団体の収入を増やす(パイを広げる)
団体の収入を増やすことで、給料が上がる場合、自主事業収入と寄付収入が逓増傾向にあるという特徴があります。
NPOには主に、5つの財源があり、それぞれ特徴が異なります。
(参考)ファンドレイザーの役割とは?調達資金の違いやボランティア事例を5分でチェック
財源のうち、自主事業収入と寄付収入は、使途が自由のため、増収分を働く職員の給料アップに充てるという事が、可能になります。
個人としての実績やスキルを上げる
私の経験上、以下で紹介するような実績、スキルを上げることでも給料アップは可能です。
マーケティングスキル
利用者や寄付者を増やすためのスキルの1つに、マーケティングスキルが挙げられます。
限られた経営資源で、効率的な経営が求められるNPOの状況下において、
- 日本全国に対してアプローチができる
- 収入に至るまでのプロセスが可視化できる
- コストを抑えて運用できる
等の観点から、マーケティングの中でも特に、WEBマーケティングのスキルが、収入増加に繋げやすい要素を含んでいます。
WEBマーケティングのスキルを実践した結果、増収等成果が出れば、給料増加を期待できるかもしれません。
マネジメントスキル
「職位が上がる=給料が上がる」は、企業に限らず、NPOでも当てはまる可能性があります。
職位が上がる基準はNPOによって異なりますが、例えばこんな事例があります。
「マネージャー候補としての募集に応募して採用されたAさんは、半年や1年で実績が認められて昇格、給料アップに成功した」
まとめ
これまで、NPOでの給料が上がった事例や上げるための考えについて言及してきましたが、「NPOって給料上げてもよいんだっけ?」「そもそもNPOは利益を出してもよい?」と疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
NPOとは、企業でいう株主のような存在に対して利益が出ても還元してはいけない法人格であるだけで、働くスタッフの給料を上げては良い、というのが正しい認識となります。
やりがいだけでなく、働き続けやすい条件を得るために、ぜひ給料アップにチャレンジしてみて下さい。
なお、構造上、給料増額が見込めない、でもNPOは辞めたくないと考える場合は、副業という選択肢もありますが、NPOに勤務しながら副業を行った方の体験談も併せてご参考下さい。